台湾LCC初便到着 菓子や汁粉で歓迎 28日まで週2往復
とかち帯広空港に3日午後、台湾の格安航空会社(LCC)タイガーエア台湾の国際チャーター便の初便が乗り入れた。スーツケースを引いたツアー客ら152人が十勝の大地に降り立ち、温かい出迎えを受けた。
台湾桃園国際空港を出発した飛行機は、定刻より約10分早い午後4時半ごろに到着。駐機場では消防車両2台を使用した放水アーチを機体がくぐると、「熱烈歓迎」と書かれた横断幕を掲げた関係者が手を振って初便の就航を歓迎した。
到着ロビーには法被姿の空港職員や十勝ガールズ農場のメンバーも駆け付け、地元の菓子の詰め合わせを手渡したり、十勝産の小豆やカボチャを使った手作りの汁粉を振る舞った。
折り紙の体験コーナーや十勝総合振興局のゆるキャラ「ぶたどんまん」を囲んでの写真撮影も人気を集めた。
十勝を訪れるのは今回で2回目というツァン・チョンウェンさん(40)は「温泉に入ったり、牛肉やカニを食べたりしたい。十勝の紅葉も見てみたい」と話していた。
運航は火・土曜の週2往復で、3日初便の復路と28日最終便の往路は空便のために計14便の運航。機材はエアバスA320(提供座席数173席)。帯広空港への同社の乗り入れ、海外に拠点を置くLCCの就航ともに初めて。同社としては国内10都市目となる。
帯広、釧路、網走の3市長がそろって初めて昨年11月に台湾を訪れ、東北海道地域の観光プロモーションを展開した成果が実を結んだ格好で、礒野照弘帯広市観光航空戦略担当部長は「これを弾みに東北海道への誘客が加速すれば」と期待している。(小縣大輝)
<タイガーエア台湾>
2013年に合弁で設立した台湾初のLCC。エアバスA320を10機保有し、300万人以上の輸送実績がある。北東アジアや東南アジアの14都市・19路線に定期便を乗り入れ、道内では函館に路線を持つ。