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創業50周年「福田商店」 まちマイ幕別編

生産者の思いを伝える福田店主とみゆき夫妻(右から2人)と仁井田社長一家(左から4人)

生産者とのパイプ役に 
 「福田商店」(札内あかしや町59)は、有機栽培やこだわりの製法でつくられた米、調味料、食用油、酒をそろえ、生産者や作り手の思いを伝える。

 今年で創業50周年。店主の福田和彦さん(58)が現在の店舗形態に変え始めたのは、不況下で安売りが広がり、米や酒の売り上げが減っていた20年前。「つぶれるくらいなら自分のやりたいことをやろう」と稲作農家を訪ね歩き、自身が納得できる米を仕入れた。

 暗中模索が続いたが、徐々に健康志向の消費者に受け入れられ、「雲の中から光が見えた」。町内でいち早く消費者連携や無農薬栽培に取り組んだ折笠秀勝さん(故人)=軍岡=から多くを学び、折笠さんの紹介で、さまざまな生産者や作り手と知り合った。福田さんは「生産者の思いを伝えるパイプ役になり、次世代につなげたい」と話している。
(眞尾敦)

 月曜定休。午前9時~午後7時。(電話)0155・56・2242

思わぬ再会
 福田さんは福島県郡山市の酒造会社「仁井田本家」とも交流。同社は県内農家と連携、自らも無農薬で米を育て、こだわりの清酒造りを続けている。東日本大震災と原発事故以降、風評被害で苦しんでいるが、福田さんは同社の酒の販売を続けて支援している。

 記者は2013年、ひょんなことから福田さんと仁井田本家の仁井田穏彦社長と知り合い、その後、郡山の酒蔵を2度訪れた。

 まちマイの取材で福田商店を訪れた日、休暇で十勝に来ていた仁井田さん一家とばったり再会。福田商店は何とも不思議な縁をつくる店だと感じた。


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