十勝で知り合ったカップルが結婚式 氷灯夜ブライダル
【芽室】第27回めむろ氷灯夜(2月14日・芽室公園)のメインイベントの一つ「スノーブライダル」で、今年は上川管内南富良野町の農業久保田裕輝さん(31)佑美香さん(31)夫妻が来場者の前で愛を誓う。昨年は台風被害や友人の死でつらいことが多かったという佑美香さんは「2017年はいいことがいっぱいあるといいなと思って応募しました」と笑顔を見せる。
佑美香さんは結婚前、音更保育園(現音更認定こども園)に勤めており、2015年の夏に帯広市内のバーで、研修で十勝を訪れていた裕輝さんと出会った。昨年3月に婚姻届を出し、同11月に帯広で式を挙げた。結婚後は、南富良野で裕樹さんの両親、祖父母とともに畑作を営む。
10年間十勝に住んでいた佑美香さんは、氷灯夜にこれまで何度か足を運び、会場で祝福されるカップルに憧れを抱いていた。
今年の氷灯夜は台風10号からの「復興」をサブテーマに掲げる。久保田さん夫妻も台風ではつらい経験をした。佑美香さんは友人を失い、畑の作物も雨で流される被害に遭った。
さらに、佑美香さんは数年前から子宮の疾患を患い、今月7日に手術を受けたばかり。スノーブライダルの決定の連絡は退院の朝に届いた。悲しいことや嫌なことが続いた昨年を振り返り「すてきな1年のスタートを切れれば」と願う。
2人は24日に打ち合わせのため来町した。実行委の勝部正志事務局長が案内し、帯広市内のブライダルプラザ衣舞でウエディングドレスとタキシードの衣装合わせもした。
佑美香さんは「もう1度ドレスが着られるなんて」と喜び、オレンジや紫、茶など5つのドレスを試着。裕樹さんが選んだ1着に決めた佑美香さんは「十勝にいる友達や、両家の親も来てくれる。寒さは心配だけど、『結婚式っていいな』と思ってもらえるような式になれば」と話している。
スノーブライダルは当日午後6時から。
(澤村真理子)