女性消防団員、高齢単身世帯を防火点検 士幌
【士幌】士幌消防署(淡中済署長)が毎年実施している単身高齢者世帯を対象とした防火点検活動に、今年新たに士幌消防団(大西米明団長、54人)の女性消防団員2人が参加した。昨年10月に入団した加納さやかさん(40)と甲山理恵子さん(49)が11日、署員とともに対象世帯を一軒ずつ訪問し、防火の徹底を呼び掛けた。
同署では70歳以上の単身世帯を対象に、ストーブなどでガスや火を多く使うこの時期に、火災報知器や消化器の点検などを実施している。
単身世帯では女性が多いのに加え、消防団員としての活動の幅を広げようと、初めて女性消防団員の2人が署員に加わって活動に参加した。今年は町内で178世帯が対象。署員が各地区に分かれて行い、加納さんと甲山さんは中士幌地区を担当した。
この日2人は中士幌東団地の11世帯を訪問。署員と訪問世帯の自宅に上がり、ストーブの周りや台所のガス台、消化器の取り扱いなど火事にならないよう一つひとつ説明した。火災報知器も居間に設置している自宅が多く、寝室への設置を呼び掛けた。防火点検を受けた山岸佐代子さん(79)は「点検してくれるのが女性だと安心する。日ごろ困ったことがあれば消防に連絡したい」と話していた。
加納さんと甲山さんは大西団長に誘われて入団。これまで広報車に乗って防火を呼び掛けたり、今回の点検用紙などを配ったりなど地道な活動を続けている。来年4月にはもう1人女性団員も増える予定で、加納さんは「災害の時の手助けなどこれからはそういう活動にも自主的に参加していきたい」、甲山さんは「自分も年を取っていくので、(女性に)点検されると安心する。今後も女性消防団員を増やして活動の幅を広げたい」と話している。(川野遼介)












