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認知症初期集中支援チームが管内10市町村で始動へ 大江病院と

10月始動へ意気込む管内10市町村と大江病院が連携した「認知症初期集中支援チーム」のメンバーら。前列中央が大江徹サポート医

 管内で唯一、認知症疾患医療センターの指定を受けている大江病院(帯広市西20南2、大江平院長)は、十勝の10市町村と連携した「認知症初期集中支援チーム」を10月に始動する。認知症の人の家庭を訪問し、早期対応で適切な医療や介護に結びつけることが目的。活動マニュアルや手法を統一した“十勝方式”で、十勝総合振興局社会福祉課は「全国的にも珍しい取り組み」としている。

 10市町村は帯広市と音更、士幌、上士幌、清水、芽室、幕別、池田、浦幌の各町と中札内村。十勝総合振興局が橋渡し役となり、同病院認知症疾患医療センターと各自治体の担当者が運営方法などについて協議。さまざまな状況を想定したマニュアル策定に取り組んできた。

 26日に同病院で11回目の会合が開かれ、チームの認知症サポート医を務める同病院の大江徹理事長ら25人が最終調整を行った。大江理事長は同センターが昨年4月から管内全域で取り組んでいる往診の状況を紹介。「認知症者の4人に1人は通院してくれるようになった」などと報告した。

 自治体の担当者からは「各職種がそれぞれの強みを生かして関わりたい」(音更)、「サポート医の確保が難しいと思っていた。より良い支援をしたい」(上士幌)といった声があった。半年間は試行的に実施し、市は20件、その他の9町村は各3件の訪問を予定している。

 大江理事長は「広い十勝で平等な医療を受けられるよう支援したい。病院に行きたがらず症状がわからなかった人の掘り起こしや認知症進行の抑制につなげたい」と話していた。

 なお、マニュアルの情報は管内のその他9町村にも開示している。本別は昨年12月、大樹は今年1月にチームを設置。サポート医を地元医師などに委託している新得、更別、広尾、足寄が10月、陸別は11月から開始する。鹿追、豊頃は大江理事長がサポート医で来年4月にスタートする。(松村智裕)

<認知症初期集中支援チーム>
 各自治体が認知症サポート医、医療系職員、福祉系職員ら専門職3人以上で構成。地域包括支援センターなどへの相談を受けて対応する。国は全ての市区町村に2018年までの事業実施を呼び掛けている。

関連写真

  • 10月のスタートに向けて、大江病院で最終調整を行う管内10市町村の「認知症初期集中支援チーム」のメンバーら

    10月のスタートに向けて、大江病院で最終調整を行う管内10市町村の「認知症初期集中支援チーム」のメンバーら

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