無人機の飛行確認 電通大学生が実験
【大樹】電気通信大学情報理工学研究科(東京)の学生3人が4日から17日まで、町多目的航空公園で小型無人飛行機の実験を行った。風の影響を受けても、予定の経路を自動で飛行できるかどうかを確認した。
3人は同研究科の田中一男教授の研究室に所属する学部4年の岩瀬惟真(ありまさ)さん(22)、大学院2年の遠藤祐甫さん(24)、同1年の千葉浩彬さん(22)。同研究室は2011年から、災害時などの被害確認などに活用できる無人機を開発している。
無人機はパラグライダーとプロペラで飛び、全長40センチ、高さ30センチ、幅45センチ、重さ1キロ。今回は3人がそれぞれ異なる機能を実験し、それぞれ20~30回飛行させた。
岩瀬さんは、あらかじめ風の影響を想定し設定した経路を飛ぶことができるかを確認。今年4、5月に同公園で行った実験を踏まえて改良し、「指定した経路と近い所を飛ぶことができていた。手応えをつかめる良い結果」と話した。
遠藤さんは、風の影響を受ける中でも、GPS(全地球測位システム)を利用し指定の経路を飛ぶことができるかを確かめた。「機体の特徴として風上に向かうと経路から外れる。特徴を踏まえ、きれいに飛ばせるようにしたい」と意欲を見せた。
千葉さんは、ロボットを動かすソフトウェア「ROS(ロス)」を用いて無人機を飛ばすことができるかを試した。機体のカメラで撮影した地上の画像を基に飛行する技術の開発にも取り組んでおり、「画像情報から制御できる技術につなげたい」と話した。(伊藤亮太)