イレネー像をライトアップ 自閉症啓発で4月2日
国連が定める「世界自閉症啓発デー」の4月2日、道自閉症協会十勝分会(新津和也会長)と実行委員会は、帯広競馬場内に設置されている「イレネー像」をブルーの光で照らすなどの啓発イベントを行う。同日は「ライト・イット・アップ・ブルー」キャンペーンとして、世界中で街のシンボルを青くライトアップするのが恒例。道内でも毎年、札幌の時計台や函館の五稜郭タワーなどがライトアップされているが、十勝では初めてとなる。
「自閉症の人が安心して暮らせる社会の実現」を目指し、キャンペーンが行われる同啓発デーでは、「癒やし」などの意味が込められた青がイメージカラーとなっている。世界ではフランスのエッフェル塔やイタリアのピサの斜塔、オーストラリアのオペラハウスなどが毎年、ライトアップされている。
十勝では昨年から同分会や有志が、ライトアップへの参加に向けてシンボルの選定などを進めてきた。現在、2代目(初代は戦中の金属供出で消失)となるイレネー像は、ばんえい競馬の基礎を築いた「ばん馬の父」と呼ばれる種牡馬。世界で帯広でしか開催されていない同競馬を十勝のシンボルとして選んだ。
ライトアップは当日午後5時45分からで、実行委や自治体関係者らが参加して点灯式が行われる。啓発デーのイベントは午後3時から行われ、同競馬場と、敷地内のとかちむらの一部で馬の餌やりや馬車体験、チーズ作り体験コーナーなどの他、社会福祉法人柏の里めむろ(芽室)が運営し、障害のある人らが働く「リスどん」のパンの販売もある。
新津分会長は「できるだけ多くの人に、自閉症について知ってもらう機会にできれば。青いものを身に着けて来場してほしい」と話している。(大谷健人)