ドクターヘリ運航の流れ確認 広尾で訓練
【広尾】20日から十勝圏域への本格運航が始まる「ドクターヘリ」の運航シミュレーション訓練が17日午前10時半から、広尾消防署で行われた。実際に基地病院の市立釧路総合病院を離陸させ、出動要請からヘリコプター内部への負傷者搬入までの流れを確認した。
道東ドクターヘリ運航調整委員会と釧路総合病院の主催。町消防署員ら関係者約30人が参加した。
訓練は、国道336号の黄金道路で軽乗用車にはねられた歩行者が意識不明の重体との想定。事故発生で119番通報を受けた消防署がヘリ出動を要請。救急隊員はヘリ到着までの間、無線で医師に患者の状況を伝え、離着陸場の安全確保を図った。ヘリは約35分で同消防署に到着、医師が救急車内で応急処置をした後、ヘリ内部に患者を収容した。
終了後、同消防署の西内努署長は「ヘリを使えば、広尾から帯広まで1時間強かかっていた搬送時間が大幅に短くなり、救命率向上につながる」とドクターヘリ運用に期待を込めた。
道は16日、十勝圏域へのドクターヘリの運航開始を20日からと正式に発表した。道北、道東の両ヘリで管内全19市町村をカバーする。(高津祐也)