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ローフードやベクレルフリー 幕別にベジカフェ登場

「おいしい野菜料理をこだわり調理法で提供したい」と笑顔のメンバー(右から柴田さん、安達代表、森さん)

 【幕別】町在住の安達美佐子さん(41)は、町札内新北町24に、ベジタリアンフードカフェ「Pacha Mama(パチャママ)」をオープンさせる。ママ友と3人でシェアワークしながら「ローフード(動物性食品を使わず、かつ加熱しない食べ物)」料理などを提供する。ローフードを中心に提供する店は十勝では珍しいという。

 安達さんは10歳、8歳、3歳の子を持つ母親。2000年から農家納屋を移築した同店で「小槲工房」喫茶店を営んでいた。オーガニック中心のメニューだったが、結婚・出産などもあり、開店から約10年の09年12月に店をいったん閉めた。

 ローフードとの出会いは5年ほど前。帯広での講習に参加して興味を持ち、書籍などを通じ勉強を続け、作り続けてきた。さらに「もっとローフードを身近なものにしたい」と、かつての店舗でのカフェ開店を決め、今春、ローフード界では世界的に知られるバリ在住の田中さゆりさんのもとを訪れ、2週間みっちり講習を受けた。

 開店にあたり、友人で3児の母・森佐知子さん(44)と、2児の母・柴田芳美さん(39)=いずれも帯広=も協力。森さんは、健康食材として注目される「ヘンプ(大麻の実)」を取り入れた料理、柴田さんは放射能の内部被ばくの恐ろしさを伝える活動(ハチドリ茶会)を通じ、放射能の数値が低い食材を使った「ベクレルフリー」料理を日替わりで提供していく。

 基本的には木、金、土曜日が安達さん、月と水が森さん、火曜が柴田さんが担当。基本は日替わりランチ(1000~1500円)で、麻のコーヒーやノニ茶、スムージー、スイーツなど。お薦めは安達さんが作る火を使わず植物性食品のみで作るローフードスイーツやカレー。「スポンジ生地やクリームも特別な作り方でできる。味もおいしい」と全員口をそええる。

 グランドオープンは11月1日だが、すでにプレオープンして営業中。今後は「情報発信拠点にもしたい」とし、月に1回程度、料理講習なども同店を会場に開いていく。安達さんは「人間の体に負荷をかけない食の提供がモットー。特にローフードはセレブ食のイメージが強いが、ぜひ、食材の宝庫十勝でローフードを広めていきたい」としている。電話は0155・56・6966。午前11時から午後5時。(佐藤いづみ)

<ローフード>
 生の食べ物。摂取する際、体内の消化酵素をあまり必要とせず、生命活動に不可欠な代謝酵素として活用されるため、植物の酵素や栄養素が効果的にとれ、健康や美容などに効果があるとされる食事法。

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