岩手被災地をダンプレ訪問 池田高吹奏楽部
【池田】東日本大震災復興に向けた義援金募金を続けている池田高校吹奏楽部(三木千秋主将)の部員21人が19、20の両日、岩手県山田町を訪れ、義援金を届けた。部員たちは「ダンス&プレイ(ダンプレ)」でオリジナル曲などの演奏も披露し、被災地の人たちを励ますとともに、改めて募金活動の継続に意欲を新たにした。
同部が山田町を訪れるのは2012年の公演以来2回目。今回の訪問は、当時参加した部員が3月で全員卒業してしまったため、改めて活動の意義を再確認することを目的に池田町の協力を得て実現した。
19日は、岩手県宮古市のグルメイベント会場など3カ所でダンプレ公演を行った。曲目はAKB48の「ヘビーローテーション」や、ドリカムの「大阪Lover」、同部のオリジナル曲「君に出会えた幸せ」を含む計12曲。
20日には山田町役場を訪れ、当時の津波の動画や亡くなった人の資料など、震災について学んだ。部員たちは「思っていたよりひどい状況だった」「実際に見るのと聞くのとでは違う」など、改めて震災と津波の被害を再確認した。
その後、山田町内で開かれた「山田祭り」でダンプレを披露。三木主将は「今まで演奏した中でも一番の盛り上がり、会場が一体となっていた」とした上で、「山田町訪問は自分たちにとって良い経験。改めて募金活動に取り組む姿勢を考えることができた。今後の演奏につなげたい」と意気込みを新たにしていた。
同部を指導する本田健一教諭は「どんな状況でも笑顔で迎えてくれた町民の人たちの心に触れることができた。その心を、生徒たちには演奏を通じて生かしてほしい」と話していた。
山田町での演奏前には、同町の佐藤信逸町長へ震災復興義援金を手渡した。今回の義援金は、8月15日~9月13日までに同部が行った6公演で寄せられた13万7896円と、池田町社会福祉協議会(小山眞作会長)から預託された1350円を合わせた計13万9246円だった。(水上由美通信員)