自然の中でウエディング写真を 香港カップルがモニター撮影
【新得】新得町観光協会(清水輝男会長)は、若い観光客を呼び込もうと、自然の中や観光名所でカップルがウエディング写真を撮る「ロケーションフォト・ウエディング」事業に取り組む。28日に香港のカップルをモニターとして招き、白い花が満開のソバ畑や新得神社などで撮影を行った。
同協会は今年度、「次世代につながる、接続可能な観光資源の確立」を掲げ、新事業「しんとくマリアージュプロジェクト」を立ち上げた。若者を引きつけようという企画で、「選ばれる町」「また来たくなる町」を目指す。
具体的な事業では、知名度の高い共働学舎新得農場のチーズとさほろ酒造の焼酎を組み合わせた「マリアージュセット」の作成・販売と、近年、国内で活発化しているリゾートウエディングの誘致を柱にし、来年度から本格化させる。
「ロケーションフォト・ウエディング」は、新得ならではの自然や風景、名所でウエディング写真を撮り、インターネット交流サイト(SNS)フェイスブック、ツイッターなどでの発信を通して、「この場所で、この町で結婚したい」という思いにつなげるのが狙い。今年度は夏と冬に国内、国外のカップル計4組をモニターに起用する。
同協会と札幌市内のウエディング関連業者や写真館などで組織する「札幌ロケーションフォト・ウエディング協議会」、ロケーション撮影で実績のある「ラヴィファクトリー」(札幌)の3者共同事業としてモニターを募集し、日本でのロケーションフォト・ウエディングを考えていた香港在住の程※(先二つに下が貝)基さん(36)と郭潤※(オウヘンに其)さん(27)が第1号として応募した。
28日は、程さんは紋付きはかまとタキシード、郭さんは赤を主体とした色打ち掛けと白いウエディングドレスを身に着け、新得神社や新得物産のソバ畑、ポッポの道、エコトロッコ、農道空港で撮影に臨んだ。
来年12月に挙式を控える2人は「香港では高いビルが多く、なかなか広い空を見ることができない。自然の中で空を背景に写真を撮ることができ、しかも神社の神殿に入り、ソバ畑の中での撮影などすてきだった」と満足していた。
8月には日本人カップルがモニタリング撮影を行う予定で、同協会は「ゆくゆくは新得がマリアージュの町として周知されれば」と期待している。(大野篤志)