りくべつ鉄道で結婚披露宴 帯広の安達さん夫婦
【陸別】鉄道ファンの帯広市内の夫婦が30日、ふるさと銀河線りくべつ鉄道の車両を貸し切って結婚披露宴を行い、道内外から駆け付けた鉄道ファン仲間約30人の祝福を受けた。りくべつ鉄道の列車を使った結婚披露宴は2008年の開業以来初めて。
披露宴を行ったのは、会社員の安達公博さん(42)と玲奈さん(30)夫妻。2人は職場の元同僚で、鉄道ファンとして意気投合し昨年12月に入籍した。
公博さんは家の窓から旧国鉄広尾線の車両を見て育った。鉄道ファン歴40年で、りくべつ鉄道でも列車の運転を何度も体験。新婚旅行は3月、廃止直前の寝台特急列車「北斗星」を利用した。
自分たちにふさわしい場所で、趣味を通じて知り合った仲間に祝ってもらいたい-と列車での披露宴を企画。門出を祝おうと、遠くは広島県や東京、道内からは札幌や旭川、帯広などから仲間が集まり、2両編成の列車に乗り込んだ。
「ブライダルエクスプレス銀河」と名付けられた列車は、陸別駅構内から旧石井踏切までの約3・1キロを3往復。車掌役の公博さんが「ご乗車いただきまして誠にありがとうございます」と独特の抑揚でアナウンス。夫婦で「ブライダル銀河弁当」と銘打った“駅弁”も配った。
公博さんは「列車での披露宴は感無量。鉄道ファンのみんなに楽しんでもらえたと思う」と満足げ。玲奈さんも「笑顔ある明るい家庭を築きたい」。公博さんの高校時代の友人で札幌の長谷川正昭さん(42)は「彼らしい企画。りくべつ鉄道はのんびりしていて素晴らしい」と話した。
記念日の企画などに関する問い合わせは同鉄道(町商工会内、0156・27・3161)へ。(鈴木裕之)
◆りくべつ鉄道について
・ふるさと銀河線りくべつ鉄道-公式ホームページ