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ハウス内に一足早い春 タラの芽初収穫 更別

真剣な表情で収穫する安部課長と渡辺課長補佐(左から)

 【更別】タラの芽の「促成栽培」に挑戦している村農業経営・生産対策推進会議(会長・岡出誠司村長)の農産部会(田中丈雄JAさらべつ営農部会長)は、25日から初の収穫作業に入った。村ふるさと館試験圃(ほ)場のビニールハウス内ではかわいらしい緑色の芽が顔を出し、一足早い春が訪れている。約300個が収穫できる見込み。

 タラの芽栽培は農作業がない期間の余剰労働力を有効活用できる上、季節に先んじて採れるため付加価値がある。技術を確立して採算性を検証しようと昨年度から3カ年計画で取り組んでいる。今年度は、条件を変えながら3度に分けて栽培。1回目の試験を1月14日から開始していた。

 隣接する畑で育てた木を細かく切りそろえて駒木(こまき)を作り、水を張った棚に浸した。初めの2週間は日中25度、夜間15度と温度差を設け、初夏の自然に近い状態を再現。芽吹いた以降は一気に温度を下げ、成長を遅らせ芽を太らせるなど試行錯誤を繰り返してきた。

 村産業課の渡辺秀樹課長補佐は「想像以上に個体差のコントロールが難しい」という。同じ条件下で育てていても芽の大きさに差があり、小さいもの程早く開いて伸びようとする一方、大きい芽は容易に開かず枝葉も伸びない。25日は、同課職員4人ビニールハウスに入り、芽の状態を一つずつ丁寧に確認しながら手作業で収穫した。収穫は3月中旬まで続く。

 駒木を2倍以上の約3000本に増やしての2回目の試験もスタートした。安部昭彦同課長は「より多く、より質の良いものが採れるよう知恵を絞りたい」と話す。収穫したタラの芽は「道の駅さらべつ」での利活用を検討している。
(小寺泰介)

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  • 初めて収穫したタラの芽

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  • 駒木から芽を出したタラの芽

    駒木から芽を出したタラの芽

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