先生がDJに挑戦 ピンクシャツデーRADIO
いじめ反対の世界的なイベント「ピンクシャツデー」に取り組むピンクシャツデーとかち実行委員会の教諭たちが、1時間のラジオ番組を制作した。「いじめ」という否定的な言葉をなるべく使わず、悩んでいる子供は救われ、番組を聴いた人は思いやりを持てるような、明るく笑いのある構成にした。22日午後7時から十勝のコミュニティーラジオFM-JAGA(77・8メガヘルツ)でオンエアされる予定だ。
十勝では2013年に初めて帯広でイベントが開かれ、これまでに鹿追、芽室、音更、池田で開催されている。
ピンクシャツデーに当たる2月の最終水曜日は、十勝では大雪やインフルエンザなどが心配されるため、今年は趣向を変えた。第1回イベントから実行委の1人として関わる、FM-JAGAのDJ栗谷昌宏さんが制作に協力した。
番組の収録は11日、音更中学校の放送室で行われた。実行委の発起人代表を務める同校の千葉孝司教諭(44)と須賀将道教諭(27)、鹿追小の西村弦教諭(38)、鹿追中の柴田圭教諭(32)、木野東小の久保美香教諭、池田中の橘内彩教諭(28)と星槎国際高校帯広キャンパスの下口直矢教諭(25)が出演と収録に携わった。
大学時代に青森県弘前市のコミュニティーラジオ局で番組を持っていた須賀教諭が、落ち着いたDJぶりでリード。マイナスの要素を見方を変えて楽観的に捉える「リフレーミング大喜利」、エジソンなどの偉人が子供時代は変人だったことを紹介する「クイズ偉人・変人子ども時代」の各コーナーで教諭たちの珍回答や“迷言”が生まれ、スタジオは笑いに包まれた。
鹿追町在住のポップスグループ「My’s(マイズ)」も特別出演し、歌に込めた子供たちへの思いを語った。代々の実行委員長を務めた子供たちからのメッセージも流す。
千葉教諭は「番組を聴いて、人を受け入れ、認めるきっかけになってもらえれば。バレンタインのようにピンクシャツデーが当たり前になるように、十勝から日本に発信したい」と話している。(酒井花)
<ピンクシャツデー>
ピンクのシャツを着ていじめを受けた男子生徒を救おうと、上級生がピンクのシャツを着て登校するよう呼び掛けたところ、学校はピンクのシャツや小物を身に着けた生徒であふれた。ローカル放送で取り上げられ全世界に広まった。毎年2月の最終水曜日を「ピンクシャツデー」と決め、いじめは絶対に認めないと表明している。
◆ピンクシャツデーについて
・ピンクシャツデー-公式ホームページ