初出場の稲田JVC3位活躍 道小学生バレーボール
バレーボールの第31回北海道小学生選抜優勝大会(10~12日・江別市の道立野幌総合運動公園総合体育館、道バレーボール協会など主催)男子で、稲田JVCプリンスが初出場ながら3位と大健闘した。十勝勢としては第29回大会3位の本別中央ジャンプ以来、2年ぶりの表彰台。6年生最後のビッグタイトルでの好成績に澤口ひとみ監督は「高さのないチームがここまでやれることを見せられた」と感慨深げ。選手たちは次に控える管内大会に向け気を引き締めている。男女12人ずつが選ばれる優秀選手には、十勝から稲田の奥山永己主将(6年)と、女子の帯広ウエストジュニアから山下凜音主将(同)が選ばれた。(岡部彰広)
大会には男子12、女子16、男女混合8チームが出場した。
稲田は道東大会(昨年11月)で優勝し、1位チームとして出場。予選グループ戦第4ブロックで1位となり、決勝トーナメントへ進んだ。同トーナメント初戦となった準々決勝で旭川永小ウイング(道北)に2-0で快勝。準決勝では優勝した江別中央ガッツ(道央)に第1セット17-21と食らいついた。0-2で敗れはしたが「持っている力のかなりの部分を出してくれた」と澤口監督を喜ばせる全力プレーを見せた。
野球少年団で投手・4番だった175センチの宇佐見海斗(6年)が、道東大会前に加入したのが大きかった。それまで150センチ台前半の選手しかいなかったが、欲しかった高さが得られた。宇佐見はバレーの初心者ながら澤口監督の指導を忠実にこなしてめきめき上達し、主にブロックで貢献した。
それまでブロックで奮闘していた渡辺健人(同)は「負担が減った。それにブロック陣が信用されるようになったし、レシーブの選手を楽にさせてあげられた」と宇佐見が加入した効果を挙げた。
ただ、元からいた選手たちも負けていなかった。エースの奥山主将は「レシーブの練習は本当にきつかった」と話すように、課題克服にチームは一丸となった。「そのおかげでチームは強くなった。小さくてもしっかり守って攻撃につなげられるようになった。自分たちが望むプレーができるようになった」。
24、25日に全十勝大会を控える。ライバルはいるが、選手たちは大舞台で得た自信を支えに、6年生にとって最後の大会で有終の美を飾るつもりだ。
◇6年生ひと言
▼宇佐見海斗
ブロックを遠慮してしまったし、レシーブも失敗したが、少しは活躍できた。バレーをやってよかった。
▼牧野幹斗
永己君が決め、後ろがしっかりレシーブしていた。あまりコートに立てなかったが声はしっかり出せた。
▼堀友哉
3位はすごくうれしい。サーブカットを失敗せず勝利に貢献できた。悔いを残さず戦えてよかった。
▼渡辺健人
強いチームと試合ができてわくわくしたし、緊張しなかった。ブロックで活躍できた。
▽監督=澤口ひとみ
▽コーチ=井須雅人
▽マネジャー=奥山恵美
▽選手
(1)渡辺健人
(2)堀友哉
(3)奥山永己
(4)牧野幹斗(以上6年)
(5)豊原怜旺
(6)佐藤一茶(以上5年)
(7)橘井晴生(4年)
(8)豊原佑惟(3年)
(9)服部勇気(5年)
(12)宇佐見海斗(6年)
最後の全道楽しめた 女子優秀選手の山下(帯広ウエスト)
女子の帯広ウエストジュニアは決勝トーナメントの1回戦で敗れたが、山下凜音主将が優秀選手に選ばれた。1回戦敗退チームからは異例の受賞で、セッターで唯一の選出。山下は「最後の全道大会は楽しむことができた」と胸を張った。
セッター歴は1年。チームに3人のアタッカーがおり「コンビバレーをしっかりしていたところを見てもらえたのでは」と齊藤好孝監督。山下も「ブロックにつかまった後に“ツー”で返すことなく、そこからしっかり相手ブロックを振ることができた。とっさの判断力も良かったと思う」とプレーに満足しつつ、「みんながしっかり上げてくれたり打ってくれたりしたおかげ。賞はチームの代表として受け取っただけ」とはにかんだ。
ただミスも少なからずあっただけに「(ミスを)なくして、技も高めてもっといいセッターになりたい」と意欲は増すばかりだ。