中川氏 大差で再選 衆院選道11区
第47回衆院選は14日に投開票が行われ、道11選挙区(十勝)は自民党前職の中川郁子氏(55)=公明、新党改革推薦=が8万7118票を獲得、前回2012年の初当選に続いて2期目の議席を確保した。石川知裕氏以来の民主党議席奪還を目指した同党新人の三津丈夫氏(68)=新党大地推薦=は6万1405票で敗れ、重複立候補した比例代表道ブロックでの復活当選も果たせなかった。共産党新人の畑中庸助氏(63)は1万8303票だった。比例単独で自民の名簿13位に登載された前職の清水誠一氏(65)は、今回は議席に届かなかった。
中川氏は、夫の故昭一氏(元財務・金融相)の後を継ぐ形で初当選した前回から2年。今回は農水相政務官として農業対策などの実績を前面にアピールし、自民政権の継続を訴えた。
前回に続き「いのちを守る」をキーワードに掲げ、地方にも恩恵が出るために安倍政権の景気対策を続けることが必要と訴えた。十勝では反対の声が強い環太平洋連携協定(TPP)でも、引き続き粘り強く交渉することを呼び掛け、農業界の支持を取り付けた。
安倍晋三首相や二階俊博総務会長ら党の大物も来勝し応援。来春の道議選帯広市区の対応で保守分裂の危機にあった陣営も結束し、公明党も組織を挙げて支援した。管内19市町村中、18市町村で三津氏を上回り、前回票(8万6719票)から399票上積みした。
三津氏は、石川氏が公民権停止で出馬できない中、民主候補として公示11日前に出馬を表明。TPP反対などを訴え、新党大地の協力も得て、石川氏の地盤の足寄町で中川氏を上回ったが、前回の石川氏の得票(7万112票)には届かなかった。
畑中氏は、消費増税中止やTPP反対などを強く訴え、自民、民主への批判票取り込みを図り、前回の渡辺紫氏の得票(1万3235票)から伸ばし、勢いを道比例区での同党の議席獲得につなげた。
清水氏は、自民が比例道ブロックで3議席を確保したが、単独1人に加え、小選挙区で敗れた2人が復活当選したため、議席は回ってこなかった。(衆院選取材班)
◆衆議院選挙2014
・衆議院選挙2014特集-小選挙区開票結果、比例区開票結果、出口調査結果など
・【号外】中川氏 大差で再選(PDF)
・【号外】自公 3分の2超(PDF)