チーズづくりは任せて、還暦から始めた西川さん まちマイ大樹編
喜寿の西川さん
数多くのチーズ工房がある十勝でも、にしかわ牧場(日方221)の西川弘子さん(77)は還暦を過ぎてから本格的にチーズを作り始めた異色の存在だ。
酪農が家業の西川さんだが、チーズを作り始めたのは16年前のこと。友人に誘われたのがきっかけという。当初は自家用に作っていたが、徐々に保存場所にも困るほどチーズの世界にのめり込んで行った。西川さんは「プレハブでもいいから作業と保管ができるスペースが欲しい」と思っていたが、家族の協力で、2000年に喫茶スペースも備えたログハウスの店が完成した。
販売しているチーズは「プレーン」「黒こしょう」「バジル」(いずれも100グラム500円)「あかつき」(100グラム600円)の4種類。「あかつき」は現住所の日方になる前の地名で、1年半熟成させた濃厚ゴーダチーズだ。
喫茶店としてオープンするに当たり、予定にはなかったピザも作ることに。「チーズはあるがソースはどうしよう」と考えたが、自家製のトマトが多すぎてジュースにしていたものを、ケチャップにしてソースを完成させた。「具材の野菜やピザ生地も全て手作りにこだわっている」という。チーズで火が付いた西川さんの「食」への探究心は、とどまるところを知らない。
(安藤貴一)
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