御影グレッズ武田、日本代表女子スマイルJで健闘誓う
アイスホッケーの女子日本代表(スマイルジャパン)に管内から唯一選ばれたフルタイムシステム御影グレッズのDF武田莉奈(21)が、IIHF(世界アイスホッケー連盟)女子世界選手権トップディビジョン予選(11月8~11日・神奈川県横浜市)に向けて張り切っている。2年ぶりの代表復帰に、「前回より成長した姿を見せて勝利に貢献したい」と気合十分だ。(北雅貴)
武田は清水町出身の身長171センチの長身DF。フィジカルを生かした守りとシュート力に定評がある。小学1年で競技を始め、2010年と11年には世界女子U-18選手権に出場。12年には19歳で日本代表入りし、中国や、ドイツなどの欧州遠征で大会にも出た。当時はヨーロッパの選手の速さと体の強さに驚くとともに、チームメートの技術の高さと視野の広さにも舌を巻いた。「レベルが違う。自分のプレーができない」と感じた。
ソチ五輪には最終メンバー入りはならなかった。悔しくて落ち込んだが、五輪をテレビ観戦しながら、気持ちを新たにしてトレーニングに励んだ。今年6月から毎月、日本代表合宿に呼ばれた。8月には釧路で行われたDFスクールに参加し、体の使い方やスケーティングに磨きを掛けた。清水での氷上練習で、元日本リーガーの細田秀夫監督らからもアドバイスを受け、代表入りにこぎ着けた。
女子世界選手権トップディビジョン出場を懸けた予選は、同選手権ディビジョンIA(2部相当)優勝のチェコと対戦する。武田は日本代表の先輩から情報を収集。「(チェコの選手は)体は大きいが、スピードはそれほどないと聞いている。俊敏性とパワーで勝負したい」と意気込む。
29日に苫小牧に入り、11月5日まで事前強化合宿に励んでいる。これまでの合宿では第3セットでの出番が多かった。今回の練習で持ち味を発揮し、アピールしてさらに上のセットでの出場を狙う。休みの日に釧路や苫小牧でアジアリーグを観戦するのが趣味。「(18年の)平昌(ピョンチャン、韓国)五輪につなげるチャンス。御影グレッズの名前も代表監督らに売りたい」と目を輝かせた。