青木V、杉本2位、小川5位 ボウリング道シングルス選手権
ボウリングの第44回北海道シングルス選手権大会(6月29日・帯広スズランボウル、道ボウリング連盟主催)男子で青木裕(59)=帯広支部=がトータル(12ゲーム)2859で、2005年の杉本悟(57)=帯広支部長=以来2回目の十勝勢の優勝を果たした。その杉本は同2837で準優勝。十勝勢のワンツーフィニッシュは史上初の快挙となった。5位には同2703の小川清美(64)=同支部=が入った。
同選手権大会は道内でも権威のある大会の一つ。昨季の国体道代表ら多くの強豪が集った。男子は76人が出場し、予選9ゲームで決勝(3ゲーム)進出の24人に絞られた。
ボウリングは3ゲームを1シリーズとするが、青木は1シリーズ700を目標に投げた。予選の第2シリーズは得意とするレーンで「普段投げ慣れているいるコース」と、6ゲーム目には257を記録。この時点でトップに立った。
しかし第3シリーズは実力者の保木慎吾(札幌厚別)が隣のレーンでスコアを伸ばしたため、意識し過ぎて余計な力が入り伸び悩んだ。予選は1位が保木で、これに小差で2位杉本、3位青木、4位小川と続いた。
決勝の1ゲーム目(第10ゲーム)で青木は「得意とするレーンに近い」と279の荒稼ぎ。最終の第12ゲームを前に、トップの杉本を青木と保木がわずか8ピン差で追う劇的な展開になった。青木は「見ている方は楽しいだろうが、やっている方はいっぱいいっぱい。必死で食らいつこう」と最終ゲームに9つのストライクを取り257をたたき出し、逆転した。
地元開催とあって試合終盤は「仲間がずらりと囲み、アドバイスもあってみんなの力をもらった」と青木は感謝する。11年の第43回道シニア選手権を制するなど実力者の青木も、今年は道内大会で振るわず、久々の優勝が大きなタイトル獲得となった。「優勝はしたいと思っていたが、(他の)参加者が強く無理だと思っていた。本当にうれしい」と喜びをかみしめた。
トータル22ピン差で準優勝の杉本は「トータルでイージーミスが3つ出た。青木さんの集中力に負けた」と相手をたたえた。(菊池宗矩)