越冬長ネギの収穫始まる
【幕別】雪の下でじっくりと育てた「越冬長ネギ」の収穫が28日、今年も町内で始まった。通常の栽培方法に比べ、軟らかく甘味があるのが特長。各農家では、収穫や袋詰め作業を丁寧に進めている。
JAさつない(高橋光秀組合長)は8年ほど前から特産の1つに位置付け、栽培や販路拡大に力を入れている。今年分は4農家が2ヘクタールを作付け、輪作の関係で前年よりは若干少ないという。前年5月に播種(はしゅ)し、秋までに土をかぶせ、雪が降った後もそのままにしておく。
前年並みの80アールを作付けした町途別の横山駿さん(26)の畑では、午前7時から父の渡さん(55)らが畑からネギを掘り起こして収穫。作業場で家族ら11人が手際よく皮をむき、1袋210グラム以上になるよう選別して詰めた。
駿さんは「今年は少雪による凍土の影響で平年より1週間ほど作業が遅く、歩留まりも良くない。ただ、味や品質は例年通り。天ぷらなど素材を生かした食べ方で味わってほしい」と話した。
作業は1カ月ほど続くといい、十勝管内のスーパーなどで販売される。(佐藤いづみ)