十勝農園の馬渕さん、氷彫刻国際大会で道知事賞
氷彫刻で国内唯一の公式国際大会「2014年氷彫刻世界大会」(実行委主催)の団体戦(ペア)に出場した馬渕善範さん(46)=十勝農園総料理長=と札幌で料理人を務める佐藤史門さん(35)の「怪魚-ciray-(イトウ)」が、最優秀・優秀に次ぐ特選の道知事賞に選ばれた。馬渕さんは「納得の出来だった。大満足」と達成感にあふれている。
作品はアイヌ神話の勇者カンナカムイが巨大魚イトウをもりで突く姿をリアルに表現。馬渕さんは「多くの人が見慣れている生き物を彫るのは難しかった」と苦労を語るも、「骨格を意識して仕上げた」。
佐藤さんは馬渕さんが北海道ホテル(帯広)に勤務していたときの後輩で、今回10年ぶりにペアを組んだ。本番に向けて電話で頻繁に連絡を取り、作品のイメージを共有し合った。制作作業は“ぶっつけ本番”だったが、馬渕さんは「2人の息がぴったりで気持ち悪いくらい順調に作業が進み、制限時間前には完成できた」と笑う。
馬渕さんは同大会の他、全道各地の大会での出場経験を持ち、「来年は個人での出場も視野に優勝を目指したい」と意欲を新たにしている。
大会は6~8日に旭川で行われ、国内外から個人に27人、団体に26チームが出場。競技は6日午後7時から行われ、40時間以内に作品を制作し、創造性や芸術性を競った。(高津祐也)