五輪内定の長島選手ら笑顔で帰国 W杯終了のスピードスケート陣
ソチ五輪スピードスケート代表内定の長島圭一郎選手(31)=日本電産サンキョー-日大、池田高出=らワールドカップ(W杯)日本代表は10日、第4戦が行われたドイツ・ベルリンから成田空港着の飛行機で帰国した。
長島選手は、年内に行われた今季前半戦の4戦で2勝を含む3度の表彰台を獲得。「B(クラスでのレース)を入れたら4回勝っているようなもの。去年よりずっといいです」とレースを振り返る口調は滑らかだった。
帰国後、練習がないのはこの日だけ。「きょうは(車のタイヤを)スタッドレスに替えようと思っていたのに、飛行機が4時間も遅れちゃった」と、おどけた表情で報道陣を笑わせたが、すでに五輪代表選考会(長野・27日開幕)に向け気持ちを切り替えている。「(レースに合わせ)調整せず、どんどん練習していきます。まだまだいける感じ。楽しみです。(内定しているが)選考会はもちろん全力で…」。2月の本番に向け、視界は良好だ。
代表内定を勝ち取れなかった及川佑選手(32)=大和ハウス工業-山梨学院大、池田高出=は「体をこう動かしているつもりなのに動かないもどかしさがあってイライラすることが多かった」と話しながら、「前向きにいくしかない」と、500メートルの残り2枠に食い込むことだけに気持ちを集中させた。
川原正行開西病院監督の指導のもと、帯広を拠点に練習する辻麻希(28)=開西病院=ら女子3選手は、一時帰帯後、15日に選考会に備えて長野へ入る予定。短距離代表候補の辻選手は「(高地の)高速リンクより、低地リンクが合っているが改めて分かった。上と比べるとまだまだですが、昨年より調子はいいです」と表情は明るい。
松田有幾選手(26)=十六銀行-白樺学園高出=は1500メートルで自己新記録、1000メートルは平地での自己記録更新と結果を残した。「(第2戦後に)帰国してウエートトレーニングしたのがうまくいった」と、新たな調整法も。第2戦ソルトレークシティーで37秒57まで自己記録を伸ばした神谷衣理那(21)=毎日元気-白樺学園高出=も「国内トップレベルで戦える確信が持てた」と力強く話すなど、それぞれ選考会に向け、手応えを示した。
(岡部彰広)