人がつながる憩いの場 市民活動プラザ六中 まちマイ翔陽中エリア編
「支え手」「支えられ手」が集う場所-。2012年4月に開設された市民活動プラザ六中(帯広市東11南9)は、子どもやお年寄り、障害者が助け合いながら日々の生活を楽しむ福祉拠点だ。この6年半で累計の来館者は33万人以上に達し、翔陽中エリアの憩いの場として地域に定着している。あす30日は午前10時から「第7回六中祭」も開かれる。
旧帯広第六中学校を利用して設置されたプラザ六中は、障害者の就労を支援する施設や、病を抱えて生活する人を支援する患者・家族会、文化・芸術団体など12団体が、活動拠点としている。
▽食堂やカフェも
年間を通じて企画されるイベントなどを支援する登録ボランティア「六中サポーター」は、この9月に100人に達した。おいしいランチを手頃な価格で食べられる「六中食堂」、気軽におしゃべりを楽しめる「ロックズカフェ」には毎日のように近所のお年寄りらが訪れている。
カフェをよく利用するという石田みどりさん(66)は「稲田に住んでいるが、六中に来るのが楽しみ。月5、6回は来てしまう」と話す。翔陽中エリアに住む友人の吉田玲子さん(86)も「毎日の掃除が行き届いて、落ち着いた雰囲気の六中が大好き」と笑った。
▽子どもたちが遊びに
最近は放課後に六中で遊ぶ児童や、子連れのお母さんたちも増えており、建物の中の交流スペースや、敷地内の庭園はにぎやか。ただ「六中は障害のある方が静かに、落ち着いて仕事をする作業所という側面もある。みんなで楽しく過ごすため、ルールを守らない子がいたときは、愛情を持って叱ります」とソフト事業推進室の甲谷千春さん。
多くの人に温かく見守られ、子どもやお年寄り、障害者が共生するプラザ六中は、利用者が地域とのつながりを学ぶ場所とも言えるかもしれない。(奥野秀康)
■寄席やダンス あす「六中祭」
「第7回六中祭」が、30日午前10時から午後2時まで開かれる。野菜や古本、雑貨、木工・手芸品などの販売コーナーがあるほか、特製チキンカレーやフランクフルト、たこ焼き、お汁粉などの屋台もそろう。落語家の桂三段さんによる寄席が初めて開かれるほか、伊藤ダンスプロデュースによる社交ダンスなども披露される。入場無料。
問い合わせは、実行委員会事務局(0155・24・7598)へ。