来年50周年 カレーショップ「インデアン」
藤森社長に聞く
「店舗増やしたい」
カレーショップ「インデアン」1号店が開店して来年で50年になる。現在、十勝と釧路に12店舗あり、経営する藤森商会(帯広、藤森裕康社長)によると、年間約250万食を販売し、年々伸びているという。藤森社長(56)は「今後も人材育成に力を入れ、活躍の場となるよう店舗を増やしたい」話している。(聞き手・佐藤いづみ)
-半世紀続いてきた人気の理由は。
ありがたいことだ。世の中においしいカレーは多くあるが、1回食べてしばらくいいと思うものではだめだと思う。十勝の第二のおふくろの味でありたい、高くなく、給料日前でもインデアンなら行けるという味やサービスを心掛けている。店内の厨房の高さは通常より15センチほど低くしており、調理過程が見えることがお客さまへの安心感につながっているかもしれない。
-なぜカレー店だったか。
新たな事業を立ち上げたいと考えた父(故・照雄さん)が、レストラン「ふじもり」で看板メニューの一つだったカレーの店を選んだと聞いている。オープン当初は100円だった。一時、スパゲティーをやったこともあったが、作業工程が違いすぐにやめた。今は店舗数の違いもあるが、グループ全体の売上高の9割をインデアンが占める。
-家庭ではなかなか再現できない。
価格は安いが、手間をかけている。ルーはスパイスの調合など一から手作り。先代が試行錯誤し30年ほど前に確立させた。ルーは市内のセントラルキッチンで一括して作り、各店に配送している。特別なスパイスは使っていないが、夏と冬とで調合配分を変えている。スパイスの配合は亡き父から受け継いだ私しか知らない。今も工場の一室で、私が夜中に行って1人で調合している。
-今後の展望は。
十勝の人の心に寄り添った商売を続けたい。そのため、大切なのは人材育成。具体的には労働条件や待遇改善など働き方改革に取り組んでいる。残業ゼロを掲げ、給与を上げ、残業をピーク時の3分の1にした。近く全店で営業時間を1時間短縮する予定。まだ道半ばだが、この3、4年は離職者がほとんどいない。人材が育てば、社員に活躍の場を与える意味でも1年に1店舗増やせればと思っている。時期は明言できないが、その際、札幌も選択肢の一つになっていくだろう。
<歩み>
1899年に創業し、1956年藤森商会設立。3代目社長の照雄氏時代の68年、インデアンカレー1号店を帯広市西1南9(現『大地のあきんど』の場所)にオープン。現在は帯広地区10店、釧路地区に2店ある。インデアンカレーの現行価格は421円。
インデアンカレーの思い出募集 CMC
十勝毎日新聞社グループの広告会社CMC(帯広)は11月末まで、インデアンカレーにまつわる思い出エピソードを募集している。抽選で50人に500円分の食事券が当たる。
十勝毎日新聞の2018年元旦号企画の一環。家族や友人との思い出や食べ方のこだわりなどを最大300字で募集。エピソードは数件を抜粋し、元旦号の紙上「ソウルフード特集」で紹介する他、掲載しきれなかったものは、店頭ポスターや十勝毎日新聞電子版の記事でアップする。
応募は、各店に設置の応募用紙か、はがき(〒080-8688 十勝毎日新聞社・CMC Chai編集部)、ファクス(0155・21・0102)、Eメール(chai@kachimai.co.jp)、Chaiのフェイスブックのメッセージ機能で受け付けている。
エピソードとともに郵便番号、住所、氏名、年齢、性別、職業、電話番号と、宛て名や件名に「インデアンエピソード係」と明記。抽選結果は商品の発送で代える。問い合わせはChai編集部(0155・24・4448)へ。
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