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帯農高定時制の校内新聞 初出展で全国入賞受賞

新聞を手に受賞を喜ぶ新旧の編集委員たち(前列左から武藤君、前田君、金田さん、後列左から寺嶋顧問、中田君、早坂君)

 帯広農業高校定時制(岡本幹也校長)の学校新聞「緑園」が、第20回全国高校新聞年間紙面審査賞で奨励賞に輝いた。2013年に校内新聞が復刊、今回が初出展での快挙だった。復刊を主導した前田翔君(4年)は「全国で賞を取れるとは思わなかった」と喜ぶ。同校定時制は2017年度で廃止が決まっているが、今回の受賞を励みに、最後までよい紙面作りを続ける構えだ。

 同賞は14年11月~15年10月に発行された全ての新聞が対象。年間を通じ、優れた新聞を製作した学校を評価している。奨励賞は入賞に次ぐ賞。入賞校は全国総合文化祭(7・8月、広島県)への出展権が得られる。今回は全国から148校の応募があり、46校が入賞、16校が奨励賞に輝いた。

 「緑園」は生徒会に当たる農業クラブの機関誌。長年休刊していたが、定時制廃止が決まった13年に前田君が農業ク役員の編集局長に立候補・当選し、復刊させた。この時のマニフェストが「生徒たちの声が集まった新聞を月1回発行したい」だった。

全国紙面審査賞で奨励賞に輝いた帯広農業高校定時制の校内新聞

 当初は手探りのスタートだったが、顧問でもある寺嶋理恵子養護教諭の指導の下、徐々に紙面の質を上げた。現在は定時制の「今」を伝える情報紙、生徒同士をつなぐアイテムとして学級全体で愛読されている。

 「こんなに続き、愛されるとは思っていなかった」と前田君。一緒に編集委員を務めた中田昇吾君(4年)と共に「後輩にも恵まれ楽しく活動できた。4年生になってから月1回の登校で受け取る新聞がなによりうれしい」と喜ぶ。

 昨年12月に編集委員を引退した金田結奈さん(3年)、早坂拓真君(3年)は「受賞を聞いて驚いた。新聞作りを通してたくさん成長できた」と声を弾ませた。

 編集委員は現在、3年生の引退で、編集局長の武藤真紀君(2年)のみに。武藤君は「今は先輩も手伝いに来てくれる。(定時制が廃止されるまで)発行し続けたい」と意欲を見せている。(松田亜弓)

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