JAXAと連携協力協定締結 大樹から科学の面白さ発信
【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA)と大樹町が26日に締結した連携協力協定を受け、同日、町多目的航空公園内に新設された「大気球指令管制棟」で記者会見が開かれた。伏見悦夫町長は、JAXAによる今後の教育支援に期待を寄せた。(北雅貴)
会見には、伏見町長やJAXAの立川敬二理事長ら5人が臨んだ。伏見町長は「地域経済の波及効果にも期待しているが、何と言っても、締結事項に子供たちへの教育活動支援が盛り込まれたのが大きい。科学離れが進む中、次代を担う子供たちに興味を持ってもらう一翼になれば。十勝や道内に、大樹から科学の面白さを発信できたらうれしい」と述べた。
JAXA側も、町内の小・中学校、高校と連携し、授業に講師を派遣することを考えており、町民全体を対象としたタウンミーティングの開催も視野に入れているという。第1弾として25日に町生涯学習センターで開かれた記念講演会には、子供らも含め約90人が集まり、JAXAの研究者の話に耳を傾けた。
26日は調印式の終了後、「大気球開始式」と銘打ったセレモニーが行われた。大樹小(若林三千麿校長、児童251人)の5、6年生と、中島小(枝松隆則校長、児童19人)の全校児童合わせて95人が、「私も行きたい宇宙の旅へ」などのメッセージを添えた風船を空に向かって放した。
大樹小5年の戸梶由梨さん(10)は「いつか宇宙に行ってみたい。空の上に何があるか、興味がある」と話し、風船を目で追い続けていた。