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ロボトラで収穫機けん引してのジャガイモ収穫 更別で初の一般公開

畑を旋回してのジャガイモ収穫を成功させたロボトラ。収穫機には選別担当者のみ乗り込んだ

 【更別】更別村やJAさらべつなどでつくる「更別村ICT農業利活用協議会」(会長・梶浦純二JAさらべつ組合長)は23日、村内のほ場で、ロボットトラクター(ロボトラ)が収穫機をけん引するジャガイモの収穫作業を、初めて一般公開した。難しいとされる自動旋回にも成功、関係者はスマート農業の発展に期待を膨らませた。

 ロボトラで収穫機といった大型作業機をけん引して自動走行させるには、旋回などでロボトラと作業機の連動に課題があった。

 帯広畜産大学やヤンマーアグリ、東洋農機などのメーカーが研究を進め、システムを開発。同大の佐藤禎稔特任教授は「2019年にはシステムのベースができており、改良を重ねてこの水準での自動走行を可能とした」とする。

 この日は、同大のデジタル農学基礎プログラムの受講生を含む約70人が参加。選別担当者を乗せた収穫機をけん引する無人のロボトラは、畝に埋まったジャガイモを収穫しながら直線140メートルを進み、枕地で無難に旋回。別の畝で収穫を繰り返し、計6回往復した。

 村で畑作を営んでいた同協議会の水口光浩さん(65)は「かなり労力が削減でき、農作業事故の減少にもつながる」と期待する。

 一方、作業機を用いる畑作でのロボトラ普及に向けては課題も。農機メーカーは農林水産省が策定するガイドラインに沿ってロボトラを開発するが、現行のガイドラインで製作すると、センサーが作業機を障害物と認識して動きを止めてしまうことがある。

 今回の作業は、旧ガイドライン時に製作したロボトラを使用したため、センサーを切って収穫機をけん引することが可能だったが、今後はそれが厳しくなる。農業関係者は「畑作での使用を考えたガイドラインの作成が必要」と話している。(山田夏航)


ロボトラで収穫機けん引してのジャガイモ収穫

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