故郷幕別で協力隊インターン 大学生の佐藤さん 故郷の良さ再確認も
【幕別】幕別町出身で千葉商科大学3年の佐藤望琴(みこと)さん(20)=千葉県市川市在住=が、町の地域おこし協力隊インターンに参加している。町出身者で大学生で参加するのは佐藤さんが初めて。「幕別の地域活性化につながれば」との思いで、15日まで業務に励んでいる。(大健太郎)
地域おこし協力隊インターンは、総務省が2019年に創設した。地方に移り住んで活性化に取り組む「地域おこし協力隊」を2週間から3カ月までの期間限定で体験する。町では昨年度から取り入れ、関係人口増加につなげていきたい考え。
佐藤さんは幕別小、小学5年からは幕別札内南小、幕別札内中、幕別清陵高卒。高校時代には、住民手作りの紙ランタンをともすイベント「マクベツ ツナグ ランタン」にボランティアとして関わったほか、町内の子ども食堂に菓子を提供するなどまちづくりに関わってきた。
地域活性化について関心を持ち、人を呼び込む力をつけようと同大に入学した。人口は多くても住民間の交流が希薄など、地域ごとに異なる課題について学ぶ。佐藤さんは「地域に住む人たちの意見に耳を傾け、どのように感じているかを聞くことが大事だと学んだ」という。
故郷でのインターンは、大学での学びを生かし故郷の役に立てればと応募した。今月4日から経済部商工観光課で、業務に取り組んでいる。町のふるさと納税をPRするパンフレットを作成。パークゴルフの発祥地であることや、ナウマンゾウと深く関わりのあることを盛り込んだ。町役場と幕別駅のイラストを描き、飲食店と空き家をリノベーションした施設の場所も伝えている。
卒業後は幕別での就職も考えているという佐藤さん。「(現在住んでいる)市川市と比べ、幕別には地域を一生懸命変えようとする人もいて、温かい地域」と、改めて故郷の良さを実感している。
同課の本間淳課長は「地域おこし協力隊インターン生には、多くの人と接触する機会をつくりたい」と説明。今後、4人が地域おこし協力隊インターンに参加する予定だ。