中村インハイ出場十勝勢一番乗り 全道高体連アーチェリー個人戦

第57回道高体連アーチェリー選手権の競技が29日、帯広の森アーチェリー場で始まった。男子個人戦で中村暁至(帯三条3年)が621点で優勝。十勝勢で全国高校総体(インターハイ)出場の一番乗りを果たした(大野篤志撮影)
アーチェリーの第57回道高体連大会兼高円宮賜牌第58回全国高校選手権大会道予選会(道高体連、道アーチェリー連盟など主催)の競技が29日、帯広の森アーチェリー場で始まった。初日は男女の個人戦と団体戦予選(個人戦の成績が反映)を行い、男子は中村暁至(さとし、帯三条3年)が大台の621点で優勝。十勝勢で、道内各種高体連競技の中でインターハイ(全国高校総体、アーチェリーは8月7、8日・山口県岩国市)出場一番乗りを決めた。佐藤瑚太郎(帯工2年)が4位、名木橋陸(帯三条3年)が5位、高杉飛成(帯工同)が6位、口田隼(帯三条同)が7位、西村蒼太(同同)が8位と十勝勢が多数入賞した。女子は齊藤胡果(このか、帯三条1年)が517点で4位、織田奈海(なつみ、同3年)が7位入賞。大隈瑞生(札幌啓北商2年)が557点で優勝した。最終日30日は団体戦決勝ラウンドが行われた。(大野篤志)
一度も首位譲らず 自己ベストで完勝 中村
中村暁至が十勝の伝統的な強さを見せた。第1エンドの1射目でいきなり的の中央10点の中でもより中心部の「X」を射抜き、同エンド(6射)でこの日出場57選手中で最高の56点をたたき出してトップに。前半314点、後半も307点をマークし、最後まで1位の座を譲ることなく、自己ベストを更新して全道チャンピオンに輝いた。十勝勢の個人戦男子優勝は57回のうち3年連続31度目だ。
「最近、クリッカー(一定の引き尺でリリースできる道具)を切るタイミングが崩れていた。前々日、前日にたくさん練習し、調子を取り戻せた」と努力の成果を強調した。
40点台は前半第5エンドと後半の第1エンドの2回だが、いずれも49点にとどめ、安定して50点台を出し続けた。「40点台でも気持ちを落とさずに切り替えることができた」とメンタルの強さも発揮した。
今季、目標に掲げたのはインターハイ出場、国民スポーツ大会出場、630点超えの3点。インターハイ出場切符を手に入れ安堵(あんど)するが、630点は逃した。「クリッカーのタイミングと重心の安定化に努めたい」と表情を引き締め、インターハイでの目標点数越えと入賞を目指す。
緊張感薄れた
男子個人戦を556点で4位の佐藤瑚太郎の話
前半が285点で2位だったため、後半は思ったよりいけるという慢心と点数を考えて、緊張感が薄れてしまった。70メートルの距離でポンドも強くなり、体力がまだ足りない。2年生のうちにブラックバッジ(550点以上)を取りたいと思っていたので良かった。
フォーム後半修正
女子個人戦4位の齊藤胡果の話
前半はフォームに良い悪いの差があり点数も上下した。修正ができた後半の点数(269点)だけなら2位なので、前半をもっと頑張りたかった。1年生だが小学5年からアーチェリーをやっているので優勝したかった。団体戦は先輩に頼り切るのではなく集中して自分の役割を果たす。
狙い通りの展開
女子個人戦7位の織田奈海の話
最後の高体連をシーズンベストで入賞できたのは良かった。3年になって気持ちの部分で調子を落としていたので、今大会は、前半は緊張をほぐし、後半に追い上げるという狙い通りの展開に持ち込めた。
<個人戦>(70メートル72射。8位以下関係分)
【男子】
(1)中村暁至(帯三条)621点
(2)米倉慶樹(札幌啓北商)586点
(3)山下哲郎(札幌啓成)570点
(4)佐藤瑚太郎(帯工)556点
(5)名木橋陸(帯三条)552点
(6)高杉飛成(帯工)541点
(7)口田隼(帯三条)540点
(8)西村蒼太(同)538点
(12)斎藤昂生(同)514点
(14)徳光脩聖(帯工)502点
(15)矢萩大翔(同)501点
(19)池戸悠悟(同)494点
(21)水野太雅(同)488点
(23)水戸部駆流(同)484点
(24)梅井颯泰(同)472点
(33)千葉明真(帯三条)438点
(36)中井永(同)429点
(42)山崎瑛太(同)411点
(43)池田蓮介(同)394点
(45)佐々木満希(同)390点
(47)伊藤勲(帯工)368点
(48)大松澤汰雅(同)360点
(52)玉置龍太郎(同)302点
(55)太田凪海(帯三条)239点
【女子】
(1)大隈瑞生(札幌啓北商)557点
(2)小泉うらら(同)544点
(3)紺野穂夏(札幌月寒)531点
(4)齊藤胡果(帯三条)517点
(5)田中詩乃(札幌啓北商)505点
(6)佐藤陽晴(旭川北)495点
(7)織田奈海(帯三条)486点
(8)田居未結(札幌啓北商)486点
(12)村井瑞歩(帯三条)473点
(17)杉山奈々心(同)447点
(18)高橋実蘭(同)445点
(22)橋本美奈(同)408点
<団体戦予選ラウンド>
【男子】
(1)帯三条(中村暁至、名木橋陸、西村蒼太)1711点
(2)札幌啓成1628点
(3)帯工(佐藤瑚太郎、矢萩大翔、高杉飛成)1598点
(4)旭川北1475点
(5)札幌月寒1426点
【女子】
(1)札幌啓北商1575点
(2)帯三条(村井瑞歩、織田奈海、齊藤胡果)1476点
(3)札幌月寒1459点
(4)旭川北1411点
(5)札幌啓成1323点