生徒減なら「総合運動部」 池田高に誕生、団体競技の部活なく
【池田】生徒数の減少で、団体競技の部活動がない池田高校(富永学校長、生徒65人)に、「総合運動部」が誕生した。同校では文化系を含む部活加入率は約6割(2024年度)となっているが、運動部はスケート、弓道、バドミントン、卓球の4競技のみ。総合運動部に加入する生徒は平日の放課後、自身がやりたいスポーツに存分に打ち込んでいる。(澤村真理子)
総合運動部の創設は、生徒の運動の機会を確保しようと、富永校長ら管理職が教員に働き掛けた。(1)健康の保持・増進(2)スポーツを通して他学年との交流を図り、より良い学校生活の基礎をつくる(3)活動を通して主体性を身に付ける-を目的に掲げる。
「部」の名称は付いているが、部としての予算付けはない。生徒は入部届を提出し、参加は当日の昼休みまでに毎回エントリーする(2人以上の参加で実施)。他の部活に所属している生徒も参加できる。活動は平日の放課後のみで休日は行わない。種目は生徒と顧問で相談して決める。
21日に開設され、翌22日には1年生1人、3年生6人がバレーボールで汗を流した。サーブやアタックの練習後、顧問を交えて白熱した試合を繰り広げ、盛り上がった。
バスケ部に入りたかったという田郎沢迅さん(1年)は「いろんな競技ができるので良い。バスケもやりたい」と意欲を見せる。渡辺遥斗さん(3年)は「週2回ボクシングを習っている。(それだけでは)運動不足かなと思い参加した。新日本プロレスの入門テストを受けたいので体力を付けたい」と話した。
顧問の1人の山川岳大教諭は「運動ができる機会を提供し、学年を超えて人間関係をつくる場にもなれば。きょうの様子を見て、そうなるのではと思った」と手応えを感じていた。
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