本別高生が企画、道の駅広場で1日限りの足湯 温泉復活を望む声も
【本別】「温泉で本別を盛り上げたい」-。本別高校の総合的な探究の時間「とかち創生学」の一環として、温泉による観光振興や地域活性化の可能性を探る女子生徒4人が9日、道の駅「ステラ★ほんべつ」前の広場で1日限りの「足湯」を開設した。町内外から多くの来場者が駆け付け、つかの間の温泉気分に浸った。(若原奈緒通信員)
計画したのは、2年生の矢吹憂芽さん(16)、伊藤羽音(はの)さん(16)、武田彩花さん(16)、松本姫愛(ひより)さん(17)。現在は町内に温泉施設が営業していないことから、温泉を活用して観光客を呼び込み、町の魅力を伝えようと考えた。
「移動式天然モール足湯」の出張イベントなどに取り組んでいるふく井ホテル(帯広)が全面協力した。足湯の浴槽は、長さ1・8メートル、幅45センチ、深さ40センチで、泉質はアルカリ性の単純温泉。40度以上に保温し、浄化機能のある循環器付きで衛生環境も万全だ。
当日は午前と午後の2部制で、中高生や児童らがはしゃぎながら足湯を楽しんだ。本別中1年の前田珠里さん(13)は「気持ち良かった。温泉や足湯があれば、本別に人がたくさん来て良いと思う。またやってほしい」と笑顔を浮かべた。来場者アンケートでは温泉復活を望む声が上がった。
ふく井ホテルによると、足湯を学校授業に貸し出すのは初といい、小松勇斗事業開発部長は「本別高校生の温泉に対する熱い思いを受け、地域貢献のため無償協力した」と語った。企画した松本さんは「いろいろな人に足湯に入ってもらえたので満足。今回の足湯で、本別の温泉復活に近づけたらいいなという気持ちが強くなった」と話していた。