芽室の大友牧場で絞った生乳でチーズ開発「酪農の魅力感じてもらいたい」
【芽室】芽室町関山の大友牧場(大友詠吉代表)が、同牧場で搾った生乳を使いオリジナルのチーズ「ツナグ」を開発した。製造は新得町のチーズ工房「広内エゾリスの谷チーズ社」(寺尾智也代表)に委託した。大友代表は「熟成が浅く、若いチーズなのでミルク感をより味わえる」とPRしている。(近藤周)
大友牧場では、現在140頭のホルスタイン牛を飼育し、JAを通じて生乳を出荷している。2020年に「酪農教育ファーム」の認可を取得。乳牛に触れてもらい、酪農業を知ってもらうことで食の大切さを伝えている。年間約100人が参加しているという。
参加者から「大友牧場の牛乳を飲ませてほしい」という声が寄せられるものの、法律上、生乳を飲ませることができない。大友代表(33)は「なんとかしてお客さんにうちで搾った生乳を味わってほしい」とチーズづくりを寺尾代表(47)に依頼した。
完成した「ツナグ」(100グラム・880円)は、ハードタイプのナチュラルチーズ。現在は6カ月熟成したものを販売しており、今後、8~12カ月熟成のものも商品化していく予定。「牧場とお客さま、周囲の人々とのつながりを大切に」という思いを込めており、パッケージデザインは町内の広告会社ブルーパイン(青砥美穂子代表)が手掛けた。
大友代表は「チーズをきっかけに、一度でいいので牧場を訪れ、酪農の魅力を感じてもらえたら」と呼び掛けている。
ツナグは同牧場で販売するほか、当面は町内のイベントなどでの販売を検討している。