自分の武器を磨く、杉谷さんの講演会に500人 芽室
【芽室】北海道日本ハムファイターズで活躍した元プロ野球選手の杉谷拳士さん(33)が講師を務めた講演会「前進の心得」(芽室町教委、町体育会、町スポーツ少年団本部共催)が9日、町中央公民館で開かれた。
会場にはほぼ満席となる約500人が詰め掛けた。
杉谷さんは現役引退後「ZENSHIN CONNECT」を設立し、スポーツ、教育、地域活性化など幅広い分野で活躍している。
講演では選手時代「笑顔、勇気、感動を届ける」という目的のために、どのように目標を設定し、手段を選んだか自身の経験をもとに解説した。
中田翔選手(現中日ドラゴンズ)の打球を見て「同じことをしていてはプロで生き残れない、そのために自分の武器を磨こう」と思ったのをきっかけに、課題を先延ばしにせず、いつ呼ばれても良い準備を常にしておくことを心掛けたという。
また、オーストラリアでの武者修行が、自分の目的を再確認することになったエピソードなども、真剣な表情で語った。
来場者からは「プロで手ごわかった投手は」「肩を強くするにはどんなトレーニングをすれば良いか」など質問も相次ぎ、実演やユーモアを交えながら答え、会場からは笑いや拍手が湧き起こった。
芽室の印象を「人が温かく、枝豆など食材の種類も豊富でおいしい」と話した。
白樺学園高校野球部2年の阿部匠真さんは「甲子園を目指す中で落ち込むこともあるが、解決方法を聞けた。杉谷さんのように明るい人生にしたい」と大きな刺激を受けていた様子だった。(及川雅敦通信員)