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鉄道撮影が目的か? 新得・増田山の草木無断伐採、畜試職員が発見

木やササが切り取られた増田山の頂上付近(畜産試験場提供)

 【新得】新得町新得西5線の道総研畜産試験場の敷地内にある増田山で、木やササが無断で切り取られているのを21日、同試験場の職員が発見した。増田山の山頂はJR石勝線を眺める好ロケーションで知られ、同試験場は鉄道撮影の場所確保で伐採された可能性があるとみて、「マナーを守って」と呼び掛けている。

 同試験場によると、ミズナラやシラカバ、急斜面に生えるササなどが約16平方メートルにわたり、切られたり刈り取られたりしていた。21日午後2時ごろ、頂上付近を見回っていた職員が被害を発見。痕跡からは草刈り機などが使われ、2、3日前に切られたとみられる。

 同試験場は、新得市街地から約3キロ離れた日高山脈の麓にあり、敷地内で肉牛や乳牛、豚など試験研究用の家畜を飼育している。増田山は標高423メートルの小高い山で、頂上からはカーブした線路を走る特急列車を眺めることができ、鉄道写真愛好家たちが多く訪れる。同試験場の敷地内ではあるが、観光地として町の観光案内にも掲載されている。

 日頃から一般の人も立ち入れる環境にあり、同試験場は「鉄道を撮るのに邪魔だったので木を切ったのでは」と推測。こうした無断伐採は初めてという。22日はササが刈り取られた急斜面の危険区域にロープを張るなどの対応に追われた。

 同試験場総務課の余川達也課長は「試験場では家畜を扱っており、今回のような自分の都合で行動するような人がいると、『放牧場に勝手に入る人がいるのでは』という防疫の観点から不安は大きい」と訴える。既に町役場にも相談をしており、今後は現地に看板などを立てるなどして注意喚起を行っていく。(近藤周)

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