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池田に新製材工場 集成材の生産拡大へ 十勝広域森林組合

「建築用材の付加価値を高めていきたい」とあいさつする広瀬組合長

 【池田】十勝広域森林組合(本所・芽室町、広瀬重雄組合長、総代218人、組合員1368人)の臨時総代会が12日午前、池田町西部地域コミュニティセンターで開かれ、町利別南町にカラマツやトドマツを扱う新たな製材工場を建設することを決めた。2013年に稼働した製材工場に次ぐ第2工場で、総事業費は約14億円。8月の着工、来年2月の完成を予定している。

 臨時総代会には書面を含む216人が出席。議案は固定資産の取得と製材第2工場新築計画に関する2件で、いずれも可決された。

 計画によると、建設予定地は既存工場の南側に隣接し、現在は農地となっている場所を購入する。新工場は鉄骨造り平屋建てで、建築面積は2283平方メートル。チップヤードや外構舗装などを含む全体面積は1万2458平方メートル。

新たな製材工場の建設予定地。周囲にくいが打たれている

 既存工場は梱包(こんぽう)材やパレット材の生産が中心だが、新工場では幹の太さが30~50センチの大径木に対応する送材車を導入し、集成材用原板(ラミナ)の生産体制を拡大する。年間目標は原木の使用量が2万7500立方メートル、製材品の生産量が年間1万2900立方メートルで、売上高見込みは6億2441万円。

 総事業費のうち、町が過疎債を活用して建設費として1億円を補助する。農地取得や農地転用などの手続きを経て、早ければ8月に着工し、来年2月末の完成見通し。操業後の新規雇用は12人の予定。

 広瀬組合長はあいさつで、4年前から協議を進めてきた経緯に触れ、「製材の出口としての木材利用、循環型社会の観点から有限である資源活用、梱包パレット材だけでなく、建築用材の付加価値を高めることが目的」と説明。出席した総代からは新工場の必要性などの質疑があり、「コロナやウッドショックといった厳しい時代だからこそ、林業の活性化や収益を上げるための設備投資を進める判断に至った」と述べた。

 同組合は08年に十勝中央(芽室、帯広、中札内)、池田、豊頃の3組合が合併して誕生。森林組合としては道内最大規模を誇る。(小縣大輝)

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