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第5波はリスク低い? 楽観を覆す過去最大の感染拡大 重症者の増加、20代死亡も

 【札幌】高齢者を中心にワクチンの接種が進み、重症化や、死亡のリスクが減ったという見方もある新型コロナウイルス。7月から本格化した感染拡大第5波では全国で1日当たりの新規感染が2万人超に達し、感染対策が長期化した地域社会には「コロナ慣れ」の空気も漂う。ただ、今月上旬には全道で初めて20代の感染患者が死亡する事例が確認された。道保健福祉部の関係者も「高齢者のワクチン接種が進んだと言っても、64歳以下の住民の大半は依然としてリスクにさらされている。最大限に警戒してほしい」と話す。

6日連続350人超
 国で過去最多の感染拡大が続くなか、東京では16日に重症者数が過去最多の268人となった。第3波に比べて重症化する人の割合こそ減っているものの、新規感染が4000~5000人規模で発生し続けることで、重症者数の最多更新をまねいた。

 一方、全道では7月の4連休の前後から第5波が本格化し、8月16日にかけて新規感染が6日連続の350人超に。

 重症者数は8月上旬まで5~6人で推移していたものの、16日時点では16人に増加している。こうしたなか、札幌市内では7日に20代男性が新型コロナに感染して死亡する事例が確認された。

ワクチン「完了」遅れ
 現在、全道のワクチン接種(VRSベース、8日時点)は2回目を終了した人が146万3000人、接種率は27・8%にとどまっている。今後、64歳以下の一般接種が本格化するが、足元では3~9日の1週間に確認されたデルタ株の疑い事例が872件に増加。ワクチンが道民に行き渡る前に、多くの人がデルタ株の脅威にさらされる状況になっている。

 十勝の新規感染は第3波、第4波と小規模にとどまっているが、今後は東京五輪やお盆で人流が拡大した影響が出て来ることも懸念される。13日には過去2番目に多い35人の新規感染を確認。クラスター(感染者集団)は帯広畜産大学や飲食店、事業所などで発生した。

 道の新型コロナウイルス感染症対策本部会議などで鈴木直道知事も「デルタ株に最大級の警戒を」と人流の抑制を強く呼び掛けている。(奥野秀康)

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