五輪出場、地元の応援に感謝 バドミントン永原選手が帰町報告 芽室
【芽室】東京五輪のバドミントン女子ダブルスに出場した芽室町出身の永原和可那選手(25)=北都銀行-青森山田高、芽室中、芽室小出=の帰町報告会が13日、町総合体育館で開かれた。永原選手は地元の応援に感謝するとともに、子どもたちに夢を持つことの大切さを伝えた。
町民が“一流”と触れ合う機会を設けようと町が企画した。バドミントンに打ち込む町内の小・中学生や町民ら約130人が参加した。
金メダルを目指していた永原選手は報告会で、ベスト8の結果に悔しさをにじませながらも「十勝の皆さんからたくさんのエールをもらい、五輪の舞台に立てて幸せだった。言葉では表せないプレッシャーや緊張感、悔しさも、バドミントンをやっていなければ感じられなかった」と語った。
同体育館は永原選手にとって、小学2年で芽室町少年団に入団し初めてバドミントンをプレーした原点の地。「小学生の頃は全国で勝ちたいという気持ちはなく、楽しんでやっていた」と振り返った。
五輪を本気で目指すようになったのは東京開催が決まってからで、「『東京で金』という目標を持ち、そこから本格的に頑張れるようになった」。後輩の団員らに向け、「かなえたい夢を一つ持ち、そこから逆算して、目の前の何をしなければならないのか目標を立てて」と呼び掛けた。
共にステージに立った手島旭町長は「子どもたちはきょうの永原選手の姿を見て、夢を持ってほしい」と語った。スピードスケートでバンクーバー冬季五輪に出場し、町出身初の五輪選手となった土井槙悟さん(37)も壇上に並び、永原選手と共に一流アスリートならではの感覚や苦労について語り合った。
小学校時代にペアを組んだ青木佑真(ゆま)さん(26)が永原さんに花束を贈り、「和可那のプレーを見てたくさんの人が勇気づけられ、夢を見させてもらった」と感謝した。永原選手は「多くの人にありがとうと声を掛けてもらえるが、感謝するのは私の方。次はまた皆さんに勇気を与え、今回の悔しさの倍の喜びに変えたい」と話した。
報告会終了後はバドミントンクリニックが開かれ、永原選手が直接指導した。
(丹羽恭太)