三条高美術部が住宅の塀に壁画 動物やロケット描く
帯広三条高校美術部(老月萌桜部長)は、帯広市西21南2の民家の塀をキャンバスに初の“壁画”制作に挑戦した。十勝を象徴する動物やロケットを部員たちが描き、完成させた。明るい色合いで近隣住民の目を楽しませている。
キャンバスになった塀は高さ約1・5メートル、横幅約10メートル。付近には小さな子どもが通う施設などがあり、この家に住む男性が数年前から「子どもたちを楽しませる絵を描いてくれたら」と描き手を探していた。
男性の仕事の取引先から同校美術部を紹介され、2カ月ほど前に制作を依頼した。
部員の時安菜々子さん(16)=2年=を中心に、1~3年生の12人で準備。5日、部員たちが現地に集まり、事前にチョークなどを使って描いた下書きを真っ白な塀に写し、ペンキで色を塗った。ヒグマやシカ、タンチョウなど十勝に生息する動物や、大樹町をイメージしたロケットなど12の図柄を1人一つずつ描き、作品に仕上げた。
作業を終え、時安さんは「(部としては)屋外の大きな壁に絵を描いたのは初めて。『誰かのために』と機会を頂き、大きな学びになった」と充実した表情を見せた。(石川彩乃)