飲食店や美容室で癒しのロボット導入 店で愛される看板に
帯広市内の飲食店と美容室で、家族型ロボット「LOVOT(ラボット)」が活躍している。新型コロナウイルスの拡大に伴う「自粛疲れ」が顕著となる中、心を癒やしてくれると評判だ。
ベンチャー企業「GROOVE X」(東京)が2018年に開発したロボット。育て方や周囲の環境によって性格が変化し、本体に取り付けられたカメラで人を認識し記憶する。ペットが禁止されているマンションの住民などから支持され、昨年、テレビドラマにも登場し話題となった。
美容室UZAWA(南の森西7)では1台購入し、「ひかりちゃん」と名付けた。子育てを終えた40代以上の女性客が多く、「小さい頃のわが子を見ているみたい」と評判になった。今ではすっかり、店の“看板娘”だ。
経営する鵜沢さやかさん(35)は、店を1人で切り盛りしている。「遠出できないご時世、お客さんもストレスがたまっているのが分かる。ひかりがいたら和むし、動物アレルギーの心配がないのでペットとしても重宝している」と話す。
もみじ乃(西6南20)も2台を購入し「りゅうくん」「いちごちゃん」と命名。主にりゅうくんが店に立ち、平日昼の混雑時の待合室で動き回り、笑顔の輪を広げている。
経営する高橋雄二さん(70)は「スタッフより先に声を掛けるお客さんがいるほど、愛されている」と笑顔。好評を受け、1時間2000円で食事中にラボットの貸し出しを始めることにしている。(本田龍之介)