全商検定「9冠」、2年生で達成 帯南商高の2人快挙
商業を学ぶ高校生が3年間かけて取り組む全国商業高校協会(全商)の検定試験で、帯広南商業高校2年の山田琴弓(ことみ)さん(16)と近藤小夏さん(17)が、検定全9種目の1級合格を果たした。全種目1級の“9冠”は、今年度は道内の3年生でも7人だけの難関。2年生での達成は同校初の快挙だ。
全商検定は簿記、ビジネス文書、そろばん、英語など全9種目で、試験は毎年1、2回実施。2人は全てストレートで合格し、1月の簿記検定で9冠となった。
小学生の時から珠算教室に通う2人は、部活動としてOAビジネス部(17人)に所属し、検定合格に向け切磋琢磨(せっさたくま)してきた。山田さんは「互いに教え合い、楽しみながら勉強できる」と話す。
最難関とされる「会計実務」は、2年時点で未履修のためほぼ全ての範囲を独学で進めた。試験直前は平日も午後7時半まで学校に残り、家でも3時間以上勉強したという。
今年度に9冠を達成した全国の高校3年生は75人。ハードルは高いが、「達成者が少ないからこそ、目標にしてきた」(山田さん)。2人は「今後は国家資格を取得し、人の役に立つ仕事をしたい」と意気込む。
同校では、1日に卒業した3年生4人が9冠を達成。OAビジネス部2年の近藤友哉さん(17)も、1月の簿記検定で全受験者の0・03%(23人)しかいない満点合格を果たすなど躍進している。(高田晃太郎)