別れ惜しみ学び舎巣立つ 十勝管内の中学校で卒業式
十勝管内のほぼ全ての中学校で15日、卒業式が行われた。最終学年は年間通して新型コロナウイルスに振り回され、困難を乗り越えてきた卒業生たち。この日は好天に恵まれ、晴れやかな表情で門出を迎えた。
帯広西陵中では、卒業生95人が式に臨んだ。コロナ対策として在校生は出席せず、保護者も各家庭1人に限定し、来賓はPTA会長のみとした。
卒業生一人ひとりに卒業証書を手渡した福田茂校長は「コロナ禍の不自由な中で見つけた宝物を思う存分輝かせてほしい」とはなむけの言葉を贈った。
卒業生を代表し、片山景元さんが「中学生活のどの場面を思い返しても、仲間の姿がある。心を休める暇もなかったが、楽しさの方が上回る毎日だった」と振り返った。
式の前には、修学旅行や体育祭などの様子を収めた映像が保護者向けに投影された。今年度はコロナ禍で授業参観の機会もほとんどなかっただけに、母親の川西文代さんは「最後の晴れ姿を見られてよかった」とほっとした様子だった。
十勝教育局によると、今年度は管内48中学校で約2860人が巣立つ。生徒が新型コロナに感染した帯広第二中の卒業式は23日に延期される。(高田晃太郎)