十勝バス 自宅からバス停まで送迎 大空地区で事業スタート
十勝バス(帯広、野村文吾社長)は1日午前、帯広市内の大空団地で、自宅から大空7丁目の停留所を結ぶ小型乗り合いバス「おでかけ楽々便 おおぞライナー」の運行を始めた。高齢者の居住が多い地区とあって、路面が滑りやすい冬場に買い物や通院の貴重な「足」となりそうだ。
同社はコロナ禍で利用減が続くバスに乗ってもらおうと、おおぞライナーの運行を企画した。来年3月末までは試験運行とし需要を探り、対象エリアの拡大も視野に入れる。
大空団地線が走る同停留所発の午前10時~午後3時の5便が対象。復路は大空団地線の停留所であればどこからでも乗車でき、大空地区に戻れる。
片道300円。利用者は当日の発車45分前までに同社に電話で申し込む。送迎車両は8人乗りのハイエースを使う。
この日は、午前10時5分発のバスを2人の高齢者が利用。停留所から約300メートル離れた場所に住む森恭子さん(88)は「毎日通院などでバスを使っており、冬場は送迎があるととても助かる。これから帯広第一病院まで行く」と話していた。
近藤薫乗合課長は「大空地区をモデルケースにし、交通などあらゆる面から生活を支えるまちづくりにつなげていきたい」と展望を述べている。(本田龍之介)