珠算・電卓実務検定試験1級に満点合格5人 帯南商高
帯広南商業高校の2年生5人が、計算事務能力を測る「第140回全商珠算・電卓実務検定試験」の電卓1級に満点合格した。新型コロナウイルスによる長期休校中も努力を続け、全受験者の約0・1%という快挙を成し遂げた。5人は「将来に生かせる」と喜んでいる。
5人は熊谷萌さん、田村千穂さん、本田清彩(さあや)さん、黒沢未乃莉(みのり)さん、佐藤心音(ここね)さん。試験は6月下旬。1級は掛け算や割り算などの普通計算部門と、利益や減価償却費などを計算するビジネス計算部門があり、5人は両方で満点だった。
主催の全国商業高等学校協会(東京)によると、両部門の受験者は約2万人で満点合格者は26人だった。同校では満点合格者が出ない年もある中、1回の試験で5人は過去最多とみられる。
5人は満点の要因として「休校中に課題を何度も解き直したこと」を挙げる。12回分の練習問題に取り組み、教員が作った解説動画も参考にしながら、めきめきと実力を上げた。
清水町から通学する田村さんは、学校再開後も列車内で電卓練習を続けた努力家。練習問題では一度も満点がなかっただけに「信じられなかった。すごくうれしい」と声を弾ませた。
8月中旬、満点合格者だけに贈られる金色の盾が授与された。将来は公務員や保育士、農協事務職などを志望する5人は「コロナ禍で落ち込んでいる十勝を元気にできるよう、さらに力を付けたい」(黒沢さん)などと意気込みを話している。(高田晃太郎)