日本酒介し観光連携 上川町長が畜大酒蔵初視察
上川管内上川町の佐藤芳治町長が16日、上川大雪酒造(同町、塚原敏夫社長)が主導し、帯広畜産大内に開設した酒蔵「碧雲(へきうん)蔵」を初めて視察した。帯畜大の奥田潔学長とも懇談し、2人は「両地域の産業振興につながるよう、日本酒を介した観光交流を今後図っていければ」と話した。
上川大雪酒造は、三重県の酒蔵を移転する形で2017年に同町内に開設。上川町と連携し、観光振興にも取り組んだ。さらに同社は十勝の企業らと十勝緑丘(りょっきゅう)=帯広市、塚原社長=を立ち上げ、今春、国内初となる大学内に酒蔵を開設。同社の杜氏(とうじ)川端慎治氏は同大客員教授に就任した。
佐藤町長は塚原社長と川端杜氏の案内で醸造施設を見学、大学内で奥田学長と懇談した。佐藤町長は「(同社は)町にとって地方創生で大きな役割を果たしてくれた。次は十勝で新たな形の酒蔵に挑戦する。施設も上川の経験が生かされており、酒の完成が楽しみ。十勝とのつながりを今後も大切にしたい」と話した。
奥田学長は「予想以上の前評判。日本酒が上川と十勝の観光交流などにつながっていけばうれしい」と話していた。(佐藤いづみ)