道の休業要請解除を受け、十勝でも広がる再開の動き “コロナ後”の日常を取り戻す第一歩
道が新型コロナウイルスに伴う休業要請を緩和した25日、管内でもさまざまな施設、業種で業務再開の動きが広がった。依然として感染リスクが高い一部施設への休業要請は続いており、再開した施設、業種も静かな再スタート。ただ、再開を待ちわびた住民にとっては、“コロナ後”の日常を取り戻すためのうれしい一歩となった。(大谷健人、大木祐介、沖田唯可、奥野秀康)
25日午前、帯広市内のボウリング場「帯広スズランボウル」(稲田町南8線)は、臨時休業した4月20日以来の営業を迎えた。場内には久々に愛好者たちが顔を見せ、ピンの快音が響きわたった。市内の70代男性はコロナ前に週3回ほど利用していた愛好者で「体を思い切り動かせる一番の場所。プレーできるのは楽しみ」と笑顔を見せた。
同店では球やシューズの消毒などの対策を実施しているほか、利用者にはマスク着用などを呼び掛けている。1レーンの利用を3人までとし、密集を回避する措置を講じている。
同市内の映画館「シネマ太陽帯広」(西3南11)も再開。午前中に来場した人の姿はまばらだった。客にマスクの着用を求め、前後左右の席にロープを張り一部席の利用を制限。当面は休館前に封切られた作品や過去の作品を上映する。
市内の40代の男性会社員は「再開を待っていたのでうれしい。ホームページで感染症防止策をチェックしてから来た」と喜んだ。
帯広運転免許試験場(西19北2)では、運転免許証に関する業務のうち、高齢者講習や認知機能検査などを再開した。午前中は混雑した様子はなく、訪れた人も手続きを済ませると足早に試験場を後にした。
同試験場で再開されたのは高齢者関連のほか、学科試験や技能試験、停止・取り消し処分者講習、外国免許切り替えなど対象者が少数の業務。6月1日に免許証の更新業務の再開が予定されており、同試験場は「混雑を避けて来場してほしい」と呼び掛けている。