帯広署初の女性警視 青木知子地域官が着任
春の道警人事で、帯広署では初の女性警視となる青木知子地域官(49)が着任した。青木地域官は夫が帯広市出身。希望していた同署に5年ぶりに戻り、「多くの人に『お帰りなさい』と迎えられ、うれしかった。安心して暮らせる帯広・十勝を目指し、期待に応えられる仕事をしたい」と話している。
青木地域官は札幌市出身。中学生の頃から「困った人を助けたい、誰かの力になりたい」と警察官を志望し、1991年に道警入りした。道警本部や札幌市内の警察署、警察学校などの勤務を経て、2011年に警部となり、帯広署に着任。当時、釧路方面本部管内では唯一の女性管理職として地域課長を務めた。
地域官を含む帯広署の管理官は、署長、副署長に次いで各課の課長(管理官と兼務の場合もある)以下の職員を指揮監督する重要な役職。地域官は地域課と警備課を担当する。
前回の着任時は初の札幌以外の勤務で地理も分からず、多くの不安を抱えていたというが、休日には美しい景色やおいしい食べ物を求めて管内を巡るなどし、十勝がすっかりお気に入りの土地になったという。
警察学校初任部と本部地域企画課を経て、5年ぶりの帯広勤務が決まった。親類や友人・知人らに報告すると、多くの人が喜んでくれ、「赴任してくるのが楽しみで仕方なかった」。署に勤務する警察学校時代の教え子らにも歓迎され、「ただいまという気持ちにさせてくれた」と話す。
市民の間で新型コロナウイルス感染拡大への不安が広がる中、「事故や詐欺といった犯罪など、(コロナ以外の)不安を少しでも減らせるよう全力投球したい。市民の皆さんと協力し、安心して暮らせる地域をつくっていきたい」と抱負を語る。
趣味は音楽のコンサートやライブ鑑賞。昨年は石狩湾新港で開催の「ライジングサン・ロック・フェスティバル」にも参加。「(コンサートやライブは)感染拡大で自粛が続いているが、収束した後、十勝でも思いきり楽しみたい」と目を細める。(大谷健人)