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大正長いも輸出20周年で祝賀会

あいさつで「ブランド力を一層高めたい」と述べる吉田組合長

 JA帯広大正(吉田伸行組合長)が生産する大正長いもの海外輸出20周年を記念した祝賀会が12日、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。生産者や輸出業者ら約60人が参加し、さらなるブランド力向上を誓った。

 大正長いもの栽培は45年ほど前から一部の農家が始めた。1989(平成元)年ごろにJAが本格的な取り扱いを始め、台湾からの需要に応じる形で98年産から、JA単独としては国内では初めてナガイモの輸出を開始。現在は66戸が年間4000トンを生産。3割ほどを台湾やシンガポール、アメリカに輸出している。

 開会に当たり吉田組合長が「価格暴落や冷害を乗り越え、最高のナガイモを届けようと努力した生産者に深く敬意を表したい。魅力ある産地であり続けるため、さらなるアプローチに取り組みたい」と述べた。

 来賓の三井真十勝総合振興局長、米沢則寿帯広市長が祝辞を述べた。輸出に尽力した「北陽貿易」(札幌)、「啓銘実業」(台湾)、「BL Providores」(シンガポール)に吉田組合長から感謝状が贈られた。

 同JA長いも生産部会の小森弘嗣部会長が「関係者と連携し、消費者に安全安心なナガイモを届けたい」と述べて乾杯、歓談した。(伊藤亮太)

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大正長いも3分の1を輸出
 JA帯広大正の大正長いもは、海外への輸出に合わせて生産を拡大した。取扱量は当初の年間2000トン台から徐々に増加し、2005年には6000トンを超えた。17年は3896トンを生産。このうち、全体の35%に当たる1369トンを輸出している。

 販売高も輸出に伴って増加した。当初は国内で規格外となる特大サイズが台湾では人気が高く、6億円、7億円台だったのが、数年で15億円まで伸びた。輸出により国内での供給過多が解消され、豊作でも安定した価格で取り引きされるようになった。

 輸出先はアメリカ、シンガポールへと広がった。輸出量のうちおよそ6割を台湾が占め、シンガポールと米国はそれぞれ2割、1割程度。健康ブームに乗って取り扱いが広がり、味への評価も高くなっているという。(伊藤亮太)

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