道銀と岐阜県揖斐川町に職員派遣 芽室町
【芽室】町は新年度、民間や他自治体との新たな人事交流を行う。北海道銀行に企画財政課の安田久美さん(36)、岐阜県揖斐川(いびがわ)町に社会教育課の中島華子さん(32)がそれぞれ初めて派遣される。手島旭町長は「さらに能力を向上して帰ってきて、経験をみんなに伝えてほしい」と期待を込める。町と道銀は2017年に地方創生に関する包括連携協定、揖斐川町とは06年に友好都市提携を結んでいる。
安田さんは滝川市生まれ。帯広畜産大学大学院博士課程を修了し、11年に役場入り。15年から企画財政課で、ふるさと納税やコミュニティバス「じゃがバス」に関する業務を担う。
町として初の民間への職員派遣で白羽の矢が立ち、「芽室町の代表として見られることを自負しながら仕事に臨みたい」と気を引き締める。
任期は2年で、産学官連携に関する業務や地方創生、地域振興などに取り組む道銀本部の地域振興公務部に配属される。「いろんな自治体の事例が見られると思うので、それをどう芽室町に還元できるかを常に意識したい。(道銀では)働き方改革が本格的に実践されているので、そうした部分も勉強になる」と話す。
中島さんは音更町生まれ。帯広柏葉高、道教育大函館校卒。帯広市内の幼稚園教諭を経て、15年4月に役場奉職。学校教育課で教材整備や就学援助など小中学校の教育課程に関する職務を担当している。
町には07年から12年まで揖斐川町職員が派遣されていたが、先進的な防災対応などを学んでもらおうと、芽室からも職員を送り出すことになった。新年度からは揖斐川町職員も受け入れ、相互派遣が始まる。
第1弾となる中島さんは「(内示を受け)びっくりしましたが光栄。与えていただいた機会を良い経験にして帰って来られるよう、1年間全力で仕事に向かいたい」と張り切る。初の道外暮らしとなるが、「車を持っていくので休日はいろんな所に出掛けたい」と屈託ない。
手島町長は「安田さんには民間・金融機関から地域の在り方を見て、経済的なつながりや人脈を築いてほしい。中島さんは中部圏に今まで以上に芽室を広め、物産の販路拡大など交流の活性化を期待したい」とエールを送る。(澤村真理子)