バックカントリー事故の注意喚起 新得署
【新得】自然の斜面をスキーやスノーボードで滑るバックカントリーの事故による救助活動が、先週末に相次いだことを受け、新得署は1月31日、サホロリゾートスキー場でスキーヤーらに注意を呼び掛けるポスターを掲示した。
同署管内では26日、同スキー場のコース外を6人グループで滑っていた英国人スノーボーダーの男性が立ち木に衝突し、腰の骨を折る重傷を負った。翌27日には清水町日勝峠周辺の熊見山で、山中を滑走していた管内在住男性スキーヤー3人が遭難。救助の際、国道274号日勝峠で約1時間の交通規制を実施した。
2日間で道警航空隊員と新得署員ら計20人を投入し、札幌からヘリコプターを2回出動させた。近年は外国人観光客の増加に伴い、バックカントリー事故も増加傾向にあるものの、連日の救助活動は異例。
この日は、同署地域課の内藤翔巡査部長と中村健一巡査が同スキー場を訪れ、場内各所に「コース外での遭難多発」などと英語や日本語で書かれたポスターを貼り付けた。
同署の後藤敏文副署長は「冬山は常に危険が伴う。GPS(全地球測位システム)や地形地図を必ず持ち、天候の急変やけがへの備えをした上で楽しんでほしい」とし、「山に入る際は登山計画書の提出を」と注意を促した。登山計画書は道警ホームページから、メールで提出することができる。(小寺泰介)