被災地に元気届ける 厚真町復興イベントで池田高吹奏楽部が演奏
【胆振管内厚真町】胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町で27日、復興イベント「絆~手と手を繋(つな)いで頑張ろう厚真」が開かれ、十勝から池田高校吹奏楽部(牧田早加部長、部員10人)が出演した。得意のダンス&プレー(ダンプレ)を披露して会場を沸かせた。
イベントは町の復興を目的に、地元商店街や経営者らでつくる厚真町復興イベント実行委員会が主催。同町総合福祉センターで開かれ、町内外から約5000人が訪れた。お笑いライブやご当地ヒーローショーなども行われた。
池田高吹奏楽部は午後1時ごろから約40分間出演。1、2年生の部員10人のほか、途中から3年生6人も加わって「さくらんぼ」「365歩のマーチ」「スリラー」などアンコールを含め13曲を演奏した。会場内は部員たちの迫力ある音と元気な振り付けに合わせて手拍子。部員間の軽妙なトークで観客を和ませる場面もあり、曲が終わるごとに大きな拍手が湧き上がった。
厚真町出身で現在苫小牧市に住む野澤ハル子さん(82)と田野榮一さん(78)は「自然と手をたたいて応援をしてしまうすごいパフォーマンス。うきうきしたり、思わず涙が出そうになったりした」と感動した様子だった。
池田高吹奏楽部の牧田部長は「精いっぱいの演奏を届けられたと思う」と話していた。(中島佑斗)
高堂建設が支援
同イベント内では復興支援金の贈呈式も行われ、高堂建設(帯広、高堂匠美社長)と池田高吹奏楽部の牧田部長らが、それぞれ宮坂尚市朗厚真町長に支援金を手渡した。
高堂建設は100万円、池田高吹奏楽部は昨年9月からの11公演で集まった9万1412円を贈呈した。
高堂社長は「一日も早い厚真町の復興と、被災者の日常が戻ることを願っている」とし、宮坂町長は「全国から心温まる支援をいただいているおかげもあり、昨年9月の震災発生から約4カ月未満で落ち着いた年明けを迎えることができた」と感謝を述べた。
高堂建設は今回のイベントで、東日本大震災の被災地支援に互いに携わる中で親交がある池田高吹奏楽部の移動費と前日の宿泊費も全額支援した。(中島佑斗)